PR の目的

C++アウトラインで、class名がfinalになってしまう不具合を修正します。

カテゴリ

• 不具合修正

PR の背景

PR のメリット

アウトライン解析が若干正確になります。

PR のデメリット (トレードオフとかあれば)

特にありません。

仕様・動作説明

class MY_MACRO class_name{};

C++アウトライン解析では、クラス名がMY_MACROではなく class_nameになるように後ろの単語が優先されるようです。
その際にfinalキーワードは無視されるようになっています。
しかしサクラエディタの実装では単語単位の解析に:を含んでいてfinalの直後にある:がスペースを挟んでいるかで、実行されるコードが異なります。
そこで、スペース側ではfinalの考慮がされていましたが、くっついている側の処理では抜けていました。

なお無名クラスかのチェックがあり、言語が日本語の時、クラス名が漢字で無名だと、無名クラスと認識されてfinalがクラス名にされてしまう制限があります。

class 無名 final : public base{};

本当の無名クラスをfinal指定することは、言語仕様上できません。

PR の影響範囲

C++アウトライン解析の該当部分のみです。

テスト内容

テスト1

手順

class c1 final {};
class c2 final:base{}; //※
class c3 final :base{};
class c4 final: base{}; //※
class c5 final : base{};

class c6 final {};
class c7 final:public base{}; //※
class c8 final :public base{};
class c9 final: public base{}; //※
class c10 final : public base{};

// こちらはクラス名がfinal(後方互換、文脈依存キーワード)
class final{};
class final: public base{};
class final : public base{};

このソースコードをサクラエディタに貼り付けて、C++のアウトライン解析を実行します。
PRの修正前は「c2, c4, c7, c9」のクラス名がfinalになってしまっています。
PRの修正適用後は正しく表示されるようになります。

関連 issue, PR

参考資料